本当はずっと、好きだった。





そう自覚した途端に
もっと胸が辛くなって。


もう元に戻らない
そばにいられない、そう分かっているのに





どうしても…求めてしまう。





要を。









「…っ…!」







そう思った途端に
また涙が止まらなくて。


胸が苦しくて。



どうしてもっと早く気付かなかったんだろうって


何でもっと…要の気持ちに向き合ってあげられなかったんだろうって







何で…こうやって逃げてきたんだろうって。








思えば思うほど辛くなって。

止まらない涙と
出てしまう嗚咽を必死に口で押さえながら

私はその場で泣いていた。







すると…







(---------ぁ…。)








さっき遠目で見つけた
春樹くんと女の子。



涙でぼやける視界が
捉えた2人のシルエットが


静かに…重なった。















「------見るな。」










(--------っ---!!)








それと同時に


誰かの手によって

私の視界が塞がれる。








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