本当はずっと、好きだった。
そんなことを思いながらも
私は嬉しくて
要の背中に手を回す。
そして思い切り
私からも強く抱きつく。
「…俺の彼女になってくれよ、沙織。」
「っ…はい…!」
耳元で
優しくそう囁かれて
私は思い切り頷きながら
イエスと答える。
すると上から
要がフッと笑う声がして
私も思わず、笑みを浮かべる。
「…もう絶対、離してやるかよ。」
「うん…離さないで。」
私も
あなたから離れるつもりなんて、ないから。