本当はずっと、好きだった。





「お前、それ絶対遊ばれてんぞ。
いやもしかすると遊びにも入ってないかも…。」

「ひぃーーー!やめて!怖いこと言わないで!」

「怖いことっていうか…事実。」







うっ。



またもお兄ちゃんにトドメを刺されて

私は机に項垂れ直す。





……そんなの、私だって分かってる。




春樹くんが私のこと
何とも思ってないことくらい。




でもでも…


やっぱり好きなんだよぉ……。









「あーあ、ダメだこりゃ。
おい要、お前も何か言ってやれよ。」

「…え?」







要…?

誰に話しかけてるの、お兄ちゃん?






そんなことを思いながら
顔を上げて厨房を見ると…








「…えっ!」

「…エ。」








なんとそこには

見知った顔。







< 4 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop