本当はずっと、好きだった。




店長の言うとおり人懐こくて



茶髪でピアスも開けてる
ガラの悪そうな見た目してる俺にも

動じず普通に構ってくる。





それから何だかんだ仲良くなって

店長の代わりというか
相談を受けるようになって。






「ありがとう要!行ってくる!」

「ん。」







今日はどうやら花火大会に誘おうってらしく、

不安そうながらも
勇気を出して彼氏のとこに行きやがった。






(……報われねぇなぁ。)






仲良くなり始めてから
自覚した自分の気持ちも


彼氏を思い続ける
沙織の気持ちも。






そんなことを思いながら
目を閉じていれば



いつの間にか沙織が帰ってきていて。





どうだった、と聞いたら

-----これだ。






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