本当はずっと、好きだった。
そう思いながらも
それは要に言わずに、私は席を立つ。
意を決して、春樹くんに会いに行ってきます!
「ありがとう要!行ってくる!」
「ん。」
要は私に短く返事をすると
そのまま窓の方を見ながら
目を閉じた。
要ってよく日に当たりながら
寝るの好きなんだよね。
本人曰く、かなり気持ちいいらしい。
そんな要の姿に
クスッと笑いながら
私は自分のクラスを出る。
春樹くんは2個クラスが離れていて
あんまりクラスでは関わりがない。
だからあんまり
足を運ぶこともないんだけど…
(……あ、いた!)
知らない子ばかりで
探すのが大変かも、なんて思っていたけど
さすが人気者
人が集まっている中心にいたから
すぐに見つけられた。