日野雄大はクラスで一番性格が悪い
「ごめん日野ちゃん。こいつ、日野ちゃんのこと神様として崇めてんだよ。引かないでやって」
「神、様……?いやてか何なの?友達?」
「小学校と中学校が一緒だったんだよ」
日野雄大にこんなに変人めいた友達が居たとは知らなかった。
というかこの学校にこんな変な人が居たとは。
……やっぱり、類は友を呼ぶんだね。
私の隣に居たひかりも、眉をひそめて彼を見ていた。
「ああ、そうだ。田嶋さん」
日野雄大は閃いたように言いながら、関西弁の男の子の奥からひょこっと、顔を出してひかりを見た。
「この間言ってたの、こいつなんかどう?良い男。……純粋なチェリーボーイだけど」
ああそういえば、ひかり言ってたな。
日野雄大から良い男紹介してもらうんだっけ。
関西弁の男の子はひかりを見ると、人懐っこい笑顔を見せた。