あの日、君と見た青空を僕は忘れない
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気付いたら、岡本のいる病棟にいた俺。
バカみたいに惚れてるじゃねーか。
「あれ、黒田くん?」
!!
見覚えのある看護師に声をかけられた。
この間、岡本の背中をさすってた人だ。
「あ、どうも…」
「幸ちゃん、退屈そうにしてたよー?」
「え?」
「黒田くん、あの日からずっと来ないんだもん」
「あぁ…」
「まぁ、難しいよねー。会いに行っていいのか悪いのか。来ないでって言ったのは幸ちゃんだしね」
「はい」
「でもね、覚えていて。好きな人に『来ないで』っていうのは、来てっていうことだから」
「いや、岡本は俺のこと…」
「どう見ても好きじゃない!黒田くんも同じ気持ちでしょ?バレバレよ」
そう言われて焦る。
「でも、岡本は多分…」
「ちゃんと気持ち伝えたら喜ぶと思うな。じゃあね」
看護師はそう言ってささっと言ってしまった。
いや。
ちゃんと告白したんだよ。