あの日、君と見た青空を僕は忘れない
「…もー。泣かないって決めたのに、最近泣きっぱなしだよ…」
と岡本。
「悪りぃな」
「ほんとだよーー。黒田くん、別人みたいにいい人になっていくしさー」
「一言多い」
「えへへへ」
「…あのさ、岡本。俺からまだちゃんとお祝いのコメント言ってない。ちゃんと」
「もう十分だから、止めてよ〜」
涙を拭きながらそういう岡本。
「聞いて、岡本」
「うん」
「…誕生日、おめでとう」
「…ありがとう」
「俺からのプレゼントなんだけど」
「もう十分だよ。たくさんもらった」
「まだだ。」
「もー。なに?」
「結婚式、あげよう」
俺は岡本の目を真っ直ぐ見てそう言った。