あの日、君と見た青空を僕は忘れない

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そして、結婚式当日。

岡本の誕生日だ。


病院に協力してもらい、病院の一室を借りて結婚式を行う許可をもらえた。



たくさんの人の協力で、結婚式が開ける。




お金のない俺だけど、クラスのみんなや病院、ウェディングプランナーのおかげで、行なえる。



半年前の俺なら想像もしていなかったこと。


岡本に出会っていなかったら、感じなかった感情。



黒のタキシードに身を包んだ俺。

鏡の前に立っていろいろ考える。



これで岡本の病気が治ってくれたらいいのに。


岡本と初めて会った日。

昨日のことのように覚えてて。


俺の腕を引っ張って走る彼女を



もう一度見たかった。




俺は、着替えていた部屋を出て、岡本のいる部屋に向かった。


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