あの日、君と見た青空を僕は忘れない
!!!!
教室に戻ろうとすると、廊下に1つだけ机がポツンと出されていた。
何かを察知して相沢が急いで教室を覗く。
「あ…」
相沢の席だけポカンと開いていた。
やっぱり相沢のか…。
「…ねぇ、エリカ」
グループのボスらしきやつにそう話しかける相沢。
「でさー、ちょーうけんだよね」
無視だ。
他の女子と話している。
高校生にもなって、いじめが幼稚すぎる。
まぁ、俺だって授業まともに受けたりしなかったけど。
「ちょっと!舞ちゃん、話しかけて…」
岡本が間に入ろうとしたから止めた。
「…何で止めるの?」
「これは、相沢とあいつらの問題だ。お前が口出すことじゃねーだろ」
「…でも」
クラス全員が注目してる。
俺たちは相沢たちを見ることしかできない。
「…エリカ!」
「…はぁ?馴れ馴れしく話しかけてこないでくれる?怖いんだけどー」
「机…なんであんなことするのかな?」
「あんたが私たちのこと裏切ったからでしょ?きもいんだけど」
「…私は…。今まで言ったこととかすごく反省してる…。ただ、エリカたちのやってることの方が…。気持ち悪いよ」
相沢さんは、涙を溜めながら、1人で自分の机を直した。
「はぁ?なんなの気色悪い、死ねよ!」
エリカというやつはそう言って教室を出て行った。
取り巻きたちは、エリカを追いかけた。
「頑張って言えたじゃーん!舞ちゃん!」
「怖かった〜」
岡本と相沢が抱き合う。
「幸ちゃん、本当にごめんね。ありがとう」
「謝んないで〜!嬉しかったから」
「…こんな私だけど友達でいてくれるかな?」
「当たり前じゃーん!ほら!黒田くんも抱き合って!」
「いや、俺はいいから」
俺はそう言って、教室をでた。
友達か。