あの日、君と見た青空を僕は忘れない

──────

「はぁ??お前もしかして、勉強できねぇーの?」


岡本の真っ白なテスト対策プリントを見てそういう。


空白だらけじゃねーか。


授業中、ガリ勉並みに真剣にノートとってたのはなんだったんだよ。



「仕方ないじゃーん。真剣に聞いてるんだけど、わかんないもん」



運動音痴な上に頭が悪いとは。


「学級委員って言ったら勉強できるイメージしかねーだろ!」


「そんなの初めてきーた」


ぜってぇ嘘。


「まぁまぁ、俺たちには相沢さんがいるから怖いものねーだろ!」

小池がそう言い、相沢に顔を近付ける。


「力になれるかわかんないけど、一緒に頑張ろうね!」

「そうだね!黒田くんが無事卒業できるように、みんなで協力しよ!」
と張り切る岡本。

はぁ?
なんで俺。


「お前も救いようねぇーだろ」
と突っ込む。

「じゃあ。勝負だね!私が買ったらアイスおごって!」


「ああ。いいぞ」


そんな返事をしてしまって、なぜか勉強しなきゃいけない雰囲気を自分で作ってしまう俺。


誰よりもバカなのは俺だな。




< 27 / 130 >

この作品をシェア

pagetop