あの日、君と見た青空を僕は忘れない
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結局、あの3人といると帰るのはいつも夜になる。
ガチャ
「ただいま」
「おかえり」
!!!!
そう言ったのは、遠くで暮らしてるはずの兄貴だった。
「なんで、兄貴がいんだよ!」
「なんでって、自分の実家に帰ってきたら悪いのか?」
「別にそういう意味で言ったんじゃ」
「最近、頑張ってるみてーじゃん」
お袋が作った肉じゃがを食べながらそういう兄貴。
「別に普通だよ」
「女だろ」
!!!
「ち、ちげーよ!意味わかんねー!」
「やっぱり女じゃん」
「岡本 幸ちゃんって言ってな、すっごい可愛い子なんだよ」
親父が横から入ってくる。
なんなんだ、こいつら!
「あら、お母さんまだ会ってないわ」
「会わなくていいから!」
「なに、もう、チューしたの?」
ったく。
「そういう関係じゃねぇーから!あいつのこと嫌いだし!」
「男は好きな女の子と嫌いって言うもんだ」
ああ言えばこう言う…。
俺は怒って、二階の部屋に向かう。
バフッ
ベッドにダイブする。
あんな奴のこと恋愛対象とか…。
絶対なんねーし。