あの日、君と見た青空を僕は忘れない
──────


「じゃあ、またな」

「うん!ありがとう!」

「おう」

俺はそう言って、岡本の病室をあとにした。


元気そうで良かった。

嬉しかったって言ってくれたし。


落ち着いて、まだ岡本の事が好きならまた告白すればいい。


卒業まであと半年あるし、卒業してからだって、連絡を取り合えばいい。



焦らずいこう。




「ピッピッピッピーーーーーーーー」

「先生!先生!」

突然、別の少し離れた病室からそんな音がして、大人達の慌てる光景が目に映った。

「カオル!カオル!」


大人達が慌ててる姿、きっと患者の家族であろう女性が泣きながら部屋に入っていくのを目の当たりにする。



「岡本じゃなくて良かった」


俺はそんなことを思ってしまった。




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