あの日、君と見た青空を僕は忘れない


──────

帰ってきてからも、準備は続く。


「なー。お前らなんもねーの?」

看板の色塗りをしてると、小池が話しかけてきた。


「何が?」

「いや、岡本とだよ。告白してから、2ヶ月過ぎくらいたってるだろ?」

「んー」

「お前それでいいのか?」

「受験終わってから、また言おうと思う」

「へー。意外と一途なんだな」

「意外とってなんだよ」

「顔に似合わず」

「お前だって、お前に相沢は釣り合わねーと思うぞ」

「それが俺らカップルの良さだし♡」

「お前悩みねーだろ」

「ありますー!ありますー!」

小池と話してると、他の奴らがやってきて、「なんの話?」と聞いてきた。


「いや、岡本と大翔、いい感じだよなーって話!」
と小池。

…余計なことを。


「最近、別クラから、岡本人気だぜ?3組にも岡本のことを狙ってるやついるし」


はぁ?!?!?

「なんだそれ」

「5組の石井とか告ったらしいよ。振られた見て〜だけど」

「当たり前だろ!!!!」

思わず大声でそういう。

「な、なんだよ…」

「あぁ、悪りぃ」


まさか、岡本が知らない間にそんなにモテていたなんて。

「どっこがいいのかねー。あのうるさい感じ」
と小池。

「あ?!」

「いや、嘘嘘」

岡本と1番仲良い異性は俺だし、岡本のことよく知ってるのも俺だ。


他のやつに簡単にとられてたまるかよ…。



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