あの日、君と見た青空を僕は忘れない
──────
そしてやってきた、学園祭当日。
──────
たこ焼き機で焼いたたこ焼きを、カラフルな紙コップに3つずつ入れて少しソースを垂らし青のりと鰹節をかけて、つまようじを指す。
紙コップのほうが、お金を使わなくて済むし、おしゃれに完成する。
女性のお客さんから、可愛いと大好評だ。
溢れるお客さんをみて、嬉しくなる。
「岡本さんのアイディア大成功だね!」
クラスの女子がそういう。
「紙コップのアイディアとか、考えてくれたのはみんなだもん!ありがとう!」
と岡本。
「いらっしゃいませー!」
「いらっしゃいませー!」
手作りのチラシをあちこちに配るクラス。
着ぐるみを着て宣伝する人。
廊下ではいろんな人がいる。
「黒田くん!たのしいね!」
隣で岡本が笑顔でそういう。
ドキッ
「あ、あー。まぁまぁだな」
「もー!たのしいって言ってよ!」
「大翔のまぁまぁは、最高って意味だもんな!」
と小池。
「知らね」
「じゃあ俺、チラシ配ってくるから、頑張ってみんな作れよー!お客さん、バンバン呼んじゃうから!」
小池はそう言って、屋台を出て行った。
「ね、黒田くん」
相沢さんに小声で呼ばれる。
「何」
「私、休憩、小池くんと入るからさ、黒田くんは幸ちゃんと入りなね!頑張って!」
相沢はそういい、自分の持ち場に戻った。
頑張ってって…
何頑張るんだよ……