あの日、君と見た青空を僕は忘れない
「岡本、先、休憩入っていいか?」
俺は穂花を連れて、岡本にそう聞く。
やきもちを焼いてほしかったのかもしれない。
俺ばかり好きだから。
岡本にも、少しくらい気になってほしくて。
だからわざと、穂花の存在をアピールした。
「こんにちはー、穂花っていいます!ヒロくんの元カノでーす!」
「ちょ、やめろよ」
いきなりのその挨拶…。
「みんなはヒロくんのクラスメイト?」
長い茶色の髪をカールさせた穂花は強めの香水をつけていて、動くたんびに、ツンとした。
「はい、岡本 幸っていいます。黒田くんにはいつもお世話になってて」
と岡本。
穂花はうちのお袋かよ。
「へぇー、幸ちゃんうけるー!かわいい!」
「へ?」
戸惑う岡本。
「じゃあまたね!」
穂花のその声と共に、俺は穂花といろんなお店を回った。