あの日、君と見た青空を僕は忘れない
「あの子のこと好きなの?」
「はぁ?」
「幸って子」
「まさか…」
「ヒロくんさー、嘘つくの下手だからやめなよ〜バレバレ」
「…うるせー」
「それも昔から変わってない口癖だね」
穂花が俺のことをいろいろと分かってることが嫌になる。
付き合っていたけど、好きとか恋愛感情なんてないまま付き合ったようなもんだからな…
っていうか。
本当にこの時間、穂花といていいのか?
今更そんなことを思う。
せっかく岡本と…
「ねー、連絡先交換しようよ!」
「…いや」
「どうしたの?」
「やっぱり…」
「へ?」
「ごめん」
「ヒロくん?」
「やっぱり無理だ!」
こんなこと間違ってる。
岡本が好きなら、岡本との時間を大事にしなきゃ。
そうだ。
「ごめん、穂花。1人で回って」
俺はそう言い残し、岡本の方へ急いだ。