あの日、君と見た青空を僕は忘れない
帰り道、家の近くの公園に寄る。
誰もいない。
俺は、公園のブラコンに腰を下ろす。
ぼーっとしてると
自然と我慢していた涙が溢れる。
うそだ。
岡本がガンだなんて。
うそだ。
うそだ。
うそだ。
うそだ。
そして俺は子供みたいに泣きじゃくった。
こんなに泣いたのは何歳以来だろう。
岡本…。
なんでお前なんだよ。
なんでお前が…。
全然そんな風に見えなかったのは、ずっと我慢していたからで。
あの小柄な体に、すごく大きなものを背負っていて。
ピロン
携帯が鳴る。
『幸ちゃん、大丈夫だった?』
ピロン
『貧血かな?』
2人にどう説明したいんだよ……
なんで
なんで
岡本なんだよ…
何もしてやれない自分に腹が立った。