専務とお見合い結婚!?


子どもみたいに注意をされて、少しムッとしながらも、手を洗ってリビングへと戻る。



「夕飯はどうする?」


「んー、味噌汁だけもらう」



もう9時過ぎてるし、満腹になるほど食べたら太る。


アルコールは飲まない方だけど、学生の時と違って、夜食べ過ぎると増えた分がなかなか戻らない。


ブニッと横っ腹をつまんでため息ついて、椅子に座る。



「あんたももう、27歳でしょう?結婚とかどうするの?」


「26歳だってば!」


「どっちも同じでしょ」



違うよ!


1歳の差は大きいよ……。


コトッと置かれた味噌汁の入ったお椀。


私はそれを手のひらで包むこむように持つと、ズズッと吸った。



「……どうするのって、旅行行くみたいに言わないでよね。こればかりは、私ひとりで何とかなるものじゃないじゃん」



テーブルにお椀を置いて、ぼやくように答えた。


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