専務とお見合い結婚!?
「悪い話じゃないと思うのよ。付き合ってる人がいないなら、会ってみるだけでも違うと思うし」
「……考えとく」
お見合いっていう単語を聞いた時は、驚いて取り乱してしまったけれど、段々冷静になってきた。
静かに座って、残っていた味噌汁を一気に口の中へと流し込む。
確かに会うだけなら、悪い話じゃないと私も思う。
でも、どこか引っかかる感じで、スッキリしない。
「考えとくって、お見合いは今週の日曜日だからね」
「えっ?私の返事を聞く前にすでにセッティングされてたわけ?」
「そうよ。こうでもしないと、始まらないじゃない?」
お母さんは少し浮かれているようにも見える。
ニコニコとしながら言うから、私は呆れてため息をつく事しかできなかった。