専務とお見合い結婚!?
「急な事で驚いたかもしれないけれど、オレは本気だ。絶対にキミを幸せにするから、オレと結婚して欲しい」
「せ、専務……?!」
こんなにまっすぐに真剣な瞳で私を見てくれた事なんて、今までになかった。
あきらめようと捨て去った恋心が再燃するかのように、ドキドキしてしまう。
「あ、あのっ!一度冷静になりませんか……?」
「オレは最初から冷静だけど?ひとりで慌ててるのは、かすみの方じゃん」
「な、名前呼び捨てにしないで下さいよ!」
「いいじゃん。今日からもうキミはオレの婚約者なんだし」
「はっ?!私、まだ返事してませんけどっ!」
名前を呼び捨てにされたのは初めての事。
ドキドキしすぎて、酸欠起こしそう。
名前で呼んでもらえる事は、絶対にないだろうなって思っていたから……。