専務とお見合い結婚!?
部署に戻って席に着くと、沙織がメモ用紙を差し出して来た。
「さっき、横浜支社の山田係長から先輩に電話がありましたよ。電話くださいって」
「あ、ありがと……」
メモを受け取って、パソコンを開ける。
「山田係長って、前に見た事あるんですけど、かなりのイケメンじゃないですかー?先輩と同期入社なんですよね?」
「うん、まあ……。私は短大卒で向こうは大学卒だから年は山田君のがふたつ上だけど」
「先輩いいですねー!教育係は専務で、同期に山田係長だなんて」
確かにそういう状況だけど、どちらとも恋愛関係には発展していない。
沙織がうらやましがっているのは、自分がそういう状況だったら、どちらかと恋愛できるのにっていう事なんだろうけれども。