専務とお見合い結婚!?
お、奥様?!か、会長……?
ま、まさか、この方……。
「かすみそうの花言葉は、清らかな心。そして、幸福よ。あなたにはきっと幸せが訪れるわね」
「あ、ありがとうございます!」
もったいないお言葉と一輪のかすみそう。
深々とお辞儀をした私。
それから、一度も会長夫人にはお会いしていないんだけど、あんなに優しそうに笑顔を向けてくれた夫人の具合がよくないなんて。
もちろん、一社員の私がお見舞いになんかいけないし、向こうは私の事など覚えてはいないだろう。
ここから回復を祈るしかないよね。
「専務の婚約者ってどんな人ですかねー?やっぱりお嬢様なんですかね?」
「さあ……?」
カタカタとキーを打ちながら、適当に相槌をうつ。
「もうー!先輩、興味わきません?」