ボディーガードにモノ申す!
ボディーガードって、本当に存在するのね。
要は警備員ってこと?
警察のSPとはまた違うのよね?
え、まさかドラマでSPを題材にドラマやってたことがあったけど、あれの主演俳優並みの超絶イケメンがいるとか?
ドギマギしながら、メモを見ながらスマホに警備会社の住所を入力してナビを開始した。
案内によると、5分ほどでたどり着くらしいことが分かった。
真っ昼間から襲われることはないだろうけど、一応背後をちょこちょこ確認しつつ歩いた。
もうなんというか、名付けるなら背後恐怖症?
━━━━━5分後、私は3階建ての建物の前に立っていた。
大きな看板に『ニシジマ・セキュリティー』の文字。
ここが例の警備会社のようだ。
思っていたよりもこじんまりしている。
でも現役警察官がオススメしてくれた所だし、三上くんもお墨付きって言ってくれてたし!
安心して暮らすためにも、少しの間だけでも身の安全を確保したい。
私はガラス張りになっている入口のドアを、ゆっくり押し開けた。
初めて来る場所だし、どんな所かも分からなかったから、緊張しまくりの私。
ところが、その緊張は肩透かしを食らった。
入ってすぐに見える小さく構えられた受付。
そこには誰もおらず、背伸びしてパーテーションの向こう側を覗いてみるも人の気配が無い。
警備会社ってこんなに出払ってるもん?
いよいよ不信感を抱き始めた頃、ドタバタと階段を降りる音が聞こえてきた。