たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。
言葉と同時、再び笑顔を見せれば2人はもう、それ以上は何も言わなかった。
“ 大丈夫 ”
そんな私の強がりに、2人はきっと気付いてた。
それでも私は“大丈夫”と、笑顔を見せる。
……笑顔を見せなきゃいけない。
大切なものを守るため。
大切な人との思い出を、守るため。
大切な家族を守るために、私はどんな苦しみにも耐えてみせると誓ったから。
私だけは絶対にお父さんの心に寄り添うのだと─── 5年前、あの冷たい雨の降る日に決めたのだから。
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『Tatarian aster(シオン)』
追憶・君を忘れない
遠くにいる人を思う
どこまでも清く