たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。
照れくさそうに夢を語るアキの進路表は、その言葉通り、未来をしっかりと見据えた内容で埋まっていた。
「アキらしくて、いいんじゃない?」
「……ホントに、そう思う?」
「思うよ」
「……そっか。……ありがとう」
俺の言葉に素直に安堵の表情を見せるアキを見て……ほんの少し、羨ましいと思ってしまうのは、俺とアキの、将来への考え方に大きな違いがあるからだろうか。
真っ直ぐに自分の将来を見つめているアキ。
その反面、捻じ曲がった理由と考え方で、将来を見つめている自分。
「マジかよー!!じゃあ、進路表ちゃんとしてないの、おれだけじゃん!!」
「まぁ、こればっかりはカンニングできないからね」
「ドンマイ、タマ」
「神様、ギブミー、スペシャルマイテクニック!!!」
……まぁでも、こんな感じのタマよりはマシだけど。