たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。
 


「樹生、黙ってないで、おーしーえーろーよーーー!!」


「タマ、そんなしつこく聞いたってしょうがないじゃん……」


「だって!!気になるじゃんか!!アッキーは気になんねぇのかよ!?」


「う……それは、もちろん……」


「だろ!?気になるに決まってんじゃん!!俺の人生掛かってんだぜ!?つーか、まさかの樹生に彼女とか……!!」


「あー……、もう。わかった。わかったよ。説明するから」


「え、マジ!?やったー!!で、で!?」


「……タマ、聞いたら騒ぐのヤメロよ」


「了解でござる、樹生様!!!」


「……はぁ、」



と。

結局、全てを聞き出すまで収まりそうにないタマと、そんなタマを宥めるのに必死なアキを見て、俺は今朝の出来事の一部始終を二人に話す羽目になった。


 
< 30 / 475 >

この作品をシェア

pagetop