至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
どんな夢を見ているんだろうか。
長い睫毛で閉じられた瞳の色は分からないけど。
緊張の色がまるでない、穏やかな寝顔。
あの事件の後からしばらく眠れない日々が続いていたと、凌牙は言っていた。
睡眠導入剤を使用していると、テルさんからも聞いていた。
和希の怪我にショックを受けたのにプラスして、凌牙も自分のトラウマと闘った代償は計り知れない。
その凌牙が、こんなにも穏やかな表情で眠りについている。
「……良かった」
思わず呟いて天井を見上げれば、シーリングライトもOFFのまま。