至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
接待されまくっていた時には口をつけなかったコーヒーを一口すすったお姉ちゃんは、凌牙を見てからあたしに目を移した。
「前にも思ったけど、優月はすっかりここの住人なのね」
「……」
膝の上に揃えた手を動かせない。
ここから出るように訴えていたお姉ちゃんは、当然、あの事件の後もそう言い続けていたわけで。
今でもここにいるあたしをよく思ってるわけない。
あの事件で、その話がうやむやになっていたけれど。
和希のことが落ち着いた今。
……許されるわけない。
お姉ちゃんが、身を引き裂かれる思いで手を離したテルさんのいるこの家で、凌牙の彼女として暮らすあたしを……