至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
まるで、凌牙が和希を想うように。
お姉ちゃんのあたしへの想いは、優しくて温かくて……涙が出るほど嬉しかった。
「……ありがとうございます」
凌牙とお姉ちゃんは、人の兄として、姉として。
共通の想いがあり、それをお互いに分かっているのかもしれない。
妹や弟を守るという使命感は、その存在が出来たときから無意識に備わっていたものであって。
お姉ちゃんの様になれない自分に劣等感を抱いていたそもそもが、間違っていたんだ。
「……全部、和希が引き合わせてくれた縁なのかもしれないわね」
白いハンカチで目元をそっと抑えるお姉ちゃんに、あたしも同じように涙を流した。