至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
和希が来たのはそれからすぐだった。
無言でリビングに入ってくるから、そこに立っていることに誰も気付かなくて。
「誰か死んだのか?」
的を射てないけど、それも間違っていないようなここの空気に、我に返った。
確かに、3人でしんみりしながらそっと涙を拭いていたけど。
……にしても、もう少しマシな例えが出来ないのかな、この子は……。
相変わらずなひねくれ具合と、でも、これが和希だと思わず笑みが漏れる。
「縁起でもねえこと言ってんな」
少し目を赤くした凌牙が、和希に言葉を落とした。