至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
「かず……き……」
お姉ちゃんが、ソファからそろそろと立ち上がる。
その視線は、和希だけを捉えていて。
……あ。
あたし達は普通すぎるくらいいつもの振る舞いをしてたけど。
お姉ちゃんが、和希と対面するのは、以前ここで会ったあの日以来。
和希の意識がなくなった後も、何度も屋敷に行きたがっていたお姉ちゃんだけど。
柳迅会の屋敷に出入りするという行為は、今の家族を想うと出来なかったのだろう。
だから、弟と姉としては、初対面。
「和希っ……!」
お姉ちゃんは、真正面から飛びつくように和希を抱きしめた。