至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
ヤクザにさせたくないくせに、早く自由を与えてやりたいくせに。
……俺から離れて行くのを、どこかで恐れていた証拠だ。
笑わせんなよ俺。
矛盾だらけじゃねえか。
それでもやっぱり、和希にはさせたくねえ……。
俺を庇い負った傷を、勲章みたいに誇る和希を見れば見るほど、その気持ちは強くなる一方だった。
月が、雲に隠れた。
光を失い、闇に包まれる部屋。
ザワザワっと訪れる焦燥。
ハッとして、その存在を確かめるように、寄り添う体を抱きしめた。
……ちゃんとある。温もりが……。
……ここにいる。優月が……。