至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】

……だけど。




もう一回。


もう一回だけでいいから、和希くんに、逢いたい……。






「……あ」


先を歩いていた真菜が急に足を止めた。


「……っと、あ、ごめんね……」


ぼんやりと考え事をしていたせいで、あたしは真菜の靴のかかとを踏んでしまう。


「ねえ、校門のところに誰か立ってる」


かかとを踏んだことには何も触れず、真菜は校門の方を指さした。


「ん?」



……何だろう。



確かに、校門の向こう側に一人の男の人が居た。


校門を塞ぐようにして立ち、こちら側を見ている。


外へ出た生徒たちも、遠巻きにその人を見ているのが分かる。
< 77 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop