至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
「若菜、あの人と知り合い?」


「そんなわけないじゃん」


あたしを揺さぶりながら言う真菜を、亜子が当然の様に否定している声が、どこか遠くの方で聞こえる。




……ただ、胸がいっぱいだった。


彼が、そこに立っているだけで……。




ゆっくりと、彼がこっちに向かって歩いてくる。



「ちょっ、こっち来るよ!」


「ウソっ!」


「真菜なにかした!?」


「えぇっ!?あたし何もしてないってば!」



そんな2人を素通りした彼は。


あたしの前で足を止めた。


表情をクシャっと緩め、口を開く。



「久しぶり、若菜」



あたしの目の前に居るのは。


あの事件の日以来目にする、和希くんだった……。
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