至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~【番外編】
「若菜、また来てるっ!」
一緒に校門を出た真菜もそれを目ざとく見つけ、小声で耳打ちしてくる。
「……うん」
涙の再会をしたあと。
真菜には彼氏なのか追及され。
実際そうじゃないから、「違うよ」って言っても全く信じてもらえず。
でも、本当のところどうなのか、あたしが一番分からない現実もあって。
だって、「会いたかった」と言われたからって、つき合うという意味まで含まないと思うから。
そんな勘違い、しない……。
「今日は飛んでこないのね」
亜子の言う通り、あたしの姿が視界に入ってるはずなのに、和希くんはあたしに近寄ってこない。
手をあげるでも、声を掛けてくるわけでもない。