光
第1章
愛知県で生まれ育ち、日本人だと思っていた。
私の名前は板野愛奈。
今年20歳になる、まだ19歳の女の子だ。
全ての過去をここに記すことにした。
1996年6月25日に産まれた。
傍から見たら幸せそうな家族だったんだろう。
小さい頃の記憶はあまり確かではない。
でも、3歳になる頃
私は人間の裏を知った。
ママが私の頭をやかんで殴り、
3針縫う怪我を負った。
真っ白のブラウスに赤色のスカート。
真っ白だったブラウスに血がたれた。
もちろん救急車で運ばれて
手当を受けた。
手当を終えて家に帰ってきたら
おじいちゃんとおばあちゃんが家にいた。
「愛ちゃん大丈夫?」
「痛かったでしょう、
転んでこんな怪我、、。」
おばあちゃんがそう言った。
あたしはママを見た。
その顔をあたしは今でも覚えている。
睨みつけ、凍りついたような目で私を見下ろしていた。
「転んじゃってね〜気をつけてたんだけど、
この子おっかないからね〜。」
その言葉はママの口から放たれた。
冷たい視線、周りの心配の視線、
その時の私は何も言えなかった、、、。
ただ床をずっと眺めていた。
全ての歯車が狂ったのはここからだった。