四百年の誓い
「大村さんの髪の毛に、桜の花びらが付いている」
優雅(ゆうが)は美月姫(みつき)の長い髪を撫でた。
その時、髪の毛の中に埋もれた桜の花びらを一枚指で摘んだ。
……二人が再会したのは、舞い散る桜吹雪の中。
視界を塞ぐほどの花吹雪。
突然のつむじ風に花びらが舞い上がり、思わず美月姫は目を閉じてしまった。
風がおさまったので目を開けてみると。
すぐそこに優雅が立っていた。
一年ぶり。
あの頃よりも少しほっそりして、そして大人びた表情。
だが紛れなく、それは清水優雅だった。
記憶から消すことがついにできなかった、かつて好きだった人。
初恋の人。
……そして、忘れ得ぬ人。
優雅(ゆうが)は美月姫(みつき)の長い髪を撫でた。
その時、髪の毛の中に埋もれた桜の花びらを一枚指で摘んだ。
……二人が再会したのは、舞い散る桜吹雪の中。
視界を塞ぐほどの花吹雪。
突然のつむじ風に花びらが舞い上がり、思わず美月姫は目を閉じてしまった。
風がおさまったので目を開けてみると。
すぐそこに優雅が立っていた。
一年ぶり。
あの頃よりも少しほっそりして、そして大人びた表情。
だが紛れなく、それは清水優雅だった。
記憶から消すことがついにできなかった、かつて好きだった人。
初恋の人。
……そして、忘れ得ぬ人。