四百年の誓い
「私とて姫がそばにいてくれるのならば、それだけで十分だ」
冬悟は続ける。
「だが私が出陣せねば、太閤秀吉は忠誠心が足りないなどと言いがかりをつけて、この福山の地にも攻めてまいるであろう」
「そんな」
「するとまた、新たな戦を招いてしまう。私はそのような事態を望まぬ」
「冬悟さま」
「許してくれ姫。私が自らの我を通せば、逆に大勢の者たちに迷惑をかけてしまう。ゆえに私は、命令に従い戦地へ赴く所存だ」
「……」
「決して無益な殺生には手を染めぬ、それは誓うから」
「戦場で正義を貫くことなど可能なのでしょうか」
「誓ってみせる。そして無事にこの地へ再び帰ってまいると。……その誓いを果たせた暁には、姫を正室に迎えたい」
そう誓い終わった後、冬悟は月姫をそっと抱き寄せた。
「私と生涯を共にしてほしい」
冬悟は続ける。
「だが私が出陣せねば、太閤秀吉は忠誠心が足りないなどと言いがかりをつけて、この福山の地にも攻めてまいるであろう」
「そんな」
「するとまた、新たな戦を招いてしまう。私はそのような事態を望まぬ」
「冬悟さま」
「許してくれ姫。私が自らの我を通せば、逆に大勢の者たちに迷惑をかけてしまう。ゆえに私は、命令に従い戦地へ赴く所存だ」
「……」
「決して無益な殺生には手を染めぬ、それは誓うから」
「戦場で正義を貫くことなど可能なのでしょうか」
「誓ってみせる。そして無事にこの地へ再び帰ってまいると。……その誓いを果たせた暁には、姫を正室に迎えたい」
そう誓い終わった後、冬悟は月姫をそっと抱き寄せた。
「私と生涯を共にしてほしい」