二人の穏やかな日常

「なあなあ修一」
「ん~?」


二人で手を繋いでスーパーまで歩く。


「その彼女と子供つくらないの?」
「……」
「おい無視すんなよ」
「ちょっと黙ろうな」


むくれる智輝。

分かってる。智輝は悪くない。
純粋で素朴な質問だ。

でもせめてそんなにぶっ飛ばないで「結婚しないの?」くらいに留めてくれたらこんなに焦ってない。


智輝はさすがあの兄ちゃんと親子なだけあってませてるというかなんというか。


「だってこんなに可愛い子供の手引いて歩いてたら、子供ほしいなって思うだろ?」
「自分で可愛いとか言うなよ確かに可愛いけど……。智輝、子供ってどうやってできるか知ってるの?」
「当たり前だろ!キスだよ!」


その子供らしい答えに取り敢えずはほっとした。

舐めんなバーカ、と俺を嘲笑う智輝に微笑んでから、やっぱり子供は可愛いな。と思う。

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