Office Love
-2
On Christmas Eve ~ギン~
「ほな、帰ろか?」
真子の横でパソコンと睨めっこしてる美咲ちゃんに声を掛けたら、掛けてた眼鏡を外して、にっこり微笑んだ。
その横で、僕をギロリと睨む真子の視線は無視して、美咲ちゃんを連れ出す。
「今日な、○○のイタリアン予約してるねん。そこでええ?」
「はい、もちろん。市埼さんの決めてくださったところならどこでの良いです。」
「・・・・・っ。市埼さんて・・・・」
「市埼さん?」
「ま、ええわ。行こか。」
タクシーを止めて、目的のレストランへと急ぐ。
さすがはクリスマスイヴ。
交差する車のヘッドライトと街路樹を彩るイルミネーションが、眩しい。
「わぁ!!こんなお店初めて。」
「そうか?僕、よう来るんよ。」
と、美咲ちゃんの顔を見れば、ほっぺをちょっと膨らませて拗ねとるんがわかる。
「どないしたん?」
そない言うて顔を覗き込めば、美咲ちゃんの目に光る雫が溜っとった。
「えっ、えっ?僕、何か気に障るような事言うた?」
フルフルフルと首を横にだけ振る美咲ちゃんの瞳からは今にも雫が溢れ出そう。
「堪忍、ほんま堪忍。こないな日に美咲ちゃん、泣かしとうないんよ。何か言うて?僕、謝るわ。」
ボクの耳に届くか届かへんかの声で、囁いた。
「他の誰かと・・・・・」
そこまで聞こえて、僕は、『しまった』と思た。
どないして美咲ちゃんの機嫌直そか考えてるうちに、美咲ちゃんの瞳からはとうとう涙が零れてしもた。
あー、けど、嬉しかった。ほんまに僕、今めっちゃ嬉しい。
泣かしてしもたけど、喜んでる僕がおる。
「あー、美咲ちゃん、堪忍な。昔の僕やん。そやな、ちょっと軽率やったわ。けどな、美咲ちゃん・・・・・」
今、僕、めっちゃ嬉しいねん。
そない耳元で囁けば、美咲ちゃんはどうして?と言わんばかりにこっちを見てくる。
「ずっとな、僕ばっかりが美咲ちゃんのこと、好きやとばっかり思ててん。妬いてくれてるんやろ?」
真っ直ぐ美咲ちゃんの目見て、そない言うたら、ほっぺ真っ赤にして、俯いてしもた。
そないな美咲ちゃんもほんま可愛ええ。
「ごめんな、僕かてそれなりに人生経験積んで来てるから、一番ええとこ美咲ちゃん、連れて来とうて。堪忍な。」
「ううん、私が子供なばっかりに、こんなことで嫉妬しちゃって・・・」
「けど、ほんま嬉しいんよ。君も僕の事、好きなんやって、やっと実感できたわ。」
「ほな、帰ろか?」
真子の横でパソコンと睨めっこしてる美咲ちゃんに声を掛けたら、掛けてた眼鏡を外して、にっこり微笑んだ。
その横で、僕をギロリと睨む真子の視線は無視して、美咲ちゃんを連れ出す。
「今日な、○○のイタリアン予約してるねん。そこでええ?」
「はい、もちろん。市埼さんの決めてくださったところならどこでの良いです。」
「・・・・・っ。市埼さんて・・・・」
「市埼さん?」
「ま、ええわ。行こか。」
タクシーを止めて、目的のレストランへと急ぐ。
さすがはクリスマスイヴ。
交差する車のヘッドライトと街路樹を彩るイルミネーションが、眩しい。
「わぁ!!こんなお店初めて。」
「そうか?僕、よう来るんよ。」
と、美咲ちゃんの顔を見れば、ほっぺをちょっと膨らませて拗ねとるんがわかる。
「どないしたん?」
そない言うて顔を覗き込めば、美咲ちゃんの目に光る雫が溜っとった。
「えっ、えっ?僕、何か気に障るような事言うた?」
フルフルフルと首を横にだけ振る美咲ちゃんの瞳からは今にも雫が溢れ出そう。
「堪忍、ほんま堪忍。こないな日に美咲ちゃん、泣かしとうないんよ。何か言うて?僕、謝るわ。」
ボクの耳に届くか届かへんかの声で、囁いた。
「他の誰かと・・・・・」
そこまで聞こえて、僕は、『しまった』と思た。
どないして美咲ちゃんの機嫌直そか考えてるうちに、美咲ちゃんの瞳からはとうとう涙が零れてしもた。
あー、けど、嬉しかった。ほんまに僕、今めっちゃ嬉しい。
泣かしてしもたけど、喜んでる僕がおる。
「あー、美咲ちゃん、堪忍な。昔の僕やん。そやな、ちょっと軽率やったわ。けどな、美咲ちゃん・・・・・」
今、僕、めっちゃ嬉しいねん。
そない耳元で囁けば、美咲ちゃんはどうして?と言わんばかりにこっちを見てくる。
「ずっとな、僕ばっかりが美咲ちゃんのこと、好きやとばっかり思ててん。妬いてくれてるんやろ?」
真っ直ぐ美咲ちゃんの目見て、そない言うたら、ほっぺ真っ赤にして、俯いてしもた。
そないな美咲ちゃんもほんま可愛ええ。
「ごめんな、僕かてそれなりに人生経験積んで来てるから、一番ええとこ美咲ちゃん、連れて来とうて。堪忍な。」
「ううん、私が子供なばっかりに、こんなことで嫉妬しちゃって・・・」
「けど、ほんま嬉しいんよ。君も僕の事、好きなんやって、やっと実感できたわ。」