桜の鐘が鳴ったとき
いざ決行の日。
私はいつもの時間より早く目が覚めた。

早く起きちゃったし、お弁当でも作ろう！と、そう思った。
彼は何の食べ物が好きなのかな？

やっぱり卵焼きは絶対必要だよな～

お弁当を作りながら、ふと彼が食べている姿を想像してみる。
その彼はおにぎりを食べているんだけど、口にご飯粒をつけている。

私は笑いながらそれを取っているんだけど、何だか恥ずかしくて、顔が赤くなってるんだよな～。

お弁当を作り終えた私は、身支度を済ませる。
少しまだ時間があるかな。

お茶でも飲んで休憩しよう。


それから時間が刻々と過ぎ、とうとう待ち合わせの時間が迫って来た。
彼にどんな顔をして会えばいいのか、なんてそんなことを考えながら、待ち合わせの場所に向かう。

徒歩十分の所にある、ひいらぎ公園に向かう途中、いつもの町の景色が明るく感じる。

犬の散歩をしている人や、朝の日課のジョギングを夫婦でしていたりなど、そんな当たり前のことが新鮮に思えた。

その後ひいらぎ公園に着いた私は目を疑った。


そこには私の好きな彼の姿がある。

私は咄嗟に嬉しさで溢れ出す。

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