秘密色の初恋。
2人の距離。
夕方を知らせる音楽が鳴り響く。

真っ赤に腫らした目で隣の家の窓を見つめる。

よくここで涼ちゃんと遅くまで星空を眺めて。

他愛ない話を繰り返して。

2人で笑いあった。

そんな日々が懐かしくてなんだか少し遠い過去のよう。

ボーッと見つめた先の窓から灯りが漏れた。

涼ちゃん…帰ってきたのかな…。

そう思った瞬間にその見つめた先の窓がガラガラと音を立てて開いた。

『よ!菜子!ただいま。』
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