CHERRYBLOSSOM
「幻覚が見え始めたからだ。これが死につながることもある。秋の心臓もいい状態じゃないしな。ここのところ血圧の上下も激しい。出来るだけ手は尽くすつもりだ。
だか、もしもの時だってある。妖ちゃん…それは分かっていて付き合ってるんだろ?
だから覚悟はしておいてくれ。これは君だけに言ったわけじゃない。他の患者に言っていることだ」

そう言って病室から出ていった。

妖はまた泣いてしまった。
違う。泣いてる場合じゃない。
早くお母さんに知らせないと!
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