ゾッとするホラー短編集

第二章

ひろぽんさんが

私の方に目を向けると、

私とひろぽんさんの目が

合ってしまった。






私はその瞬間、

心臓が止まる思いで、

その場に立ち尽くし、

言葉を失ってしまった。






〈 いつもサイト内でしか

関わることのなかった

ひろぽんさんが今、

リアルに私の目の前に

座っている。




ひろぽんさんは、

何て素敵な男性なのだろう。




それに比べて私は…… 〉






私はひろぽんさんと

目が合っても、

何も話すことができずに

下を向いてしまった。






私はやはり、

リアルな男性との会話は、

苦手だった。






サイト内では、

あんなに上手く話せるのに……。






サイト内では、

私は誰からも愛されるのに……。
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