ゾッとするホラー短編集
死者の復讐
私は教室の窓際の席で、

授業もろくに聞かず、

ボンヤリと外を眺めていた。






最近、私には

イライラすることばかりが

起きる。






父のリストラ。

母の不倫。

くだらない受験勉強。






私はすべてが嫌になって、

半ば自棄になっていた。






自分はもう、

どうなってもいいから、

このムシャクシャした気持ちを

取り払いたい。






胸がスッとするような

憂さ晴らし。






私は毎日の生活に

そのことだけを

求めていた。






〈 この授業が終わったら、

また真理子のヤツを

いじめてやろう。




あいつは私の憂さ晴らし。




今度はアイツに、

どんな嫌がらせを

してやろうか? 〉






私がそんなことを考えながら、

窓の外を眺めていると、

私は有り得ない光景を目にして、

ハッとして息を飲んだ。
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