ゾッとするホラー短編集
私が眺めていた

窓の外を

ものすごい速さで

落下していった人影。






ここは校舎の三階なのに、

なぜ?






私がそんなことを思ったのと

ほぼ同時に、

何か重たい塊が、

グラウンドに落下した音が

聞こえた。






私の心臓は、

急にドキドキと

早鐘を打ち始めた。






今のは、目の錯覚?






それとも……。






私の両手に汗がにじんで、

私の胸は、苦しくなった。






そしてそのとき、

私の前の席の女子が、

急に席を立ち、

教室中に響く悲鳴を上げた。






みるみるうちに、

ベランダに

クラスメイトが集まり、

そのうちの一人が、

甲高い声で叫んだ。






「校庭に誰かが落ちた!」
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