王子様は隣のあいつ


陽平と先輩は手を繋いでいた


それを見てまなは固まってしまった


「まな、今日めし食ってくんだろ?」


「陽平の妹?」


「違うよ、幼なじみ」

先輩が陽平を呼び捨てにしてる


陽平も楽しそうに話する


イヤ!イヤだ!


陽平を呼び捨てしていいのはまなだけだもん

「陽平おかえり」


「ただいま」


もうそれ以上、2人の姿を見たくなかった


楽しそうな会話を聞きたくなかった


「泉ママ~まなやっぱりママ帰ってくるまで家で待ってるね」


そう言って走って家にもどり、玄関を開けた

そして部屋に入るとドアの前に崩れる様に座り込んだ


2人の姿を思いだしたら涙が出てきた


どのぐらい泣いたか覚えていない


泣きつかれて眠ってしまい、ママの声で目を覚ました


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