王子様は隣のあいつ
「和人先輩はまだ奈緒美先輩のこと好きなんですか?」
「わからないんだ…」
「わからない?」
どう意味なんだろう?
「好きな気持ちは変わらない!でもドコかで諦めている自分がいる!」
和人が遠くをみながら話す
「まなで良ければいつでも話を聞きます。だから一人で悩まないで下さい!」
まなには和人の気持ちが少しだけ、わかるから素直にそう思えた
「ありがとう」
こうしてまなと和人は少しずつ仲良くなった
和人と知り合ってからまなは陽平とあまり会わなくなった
毎日のように行き来していた家にもお互いあまり行かなくなった
そんなある日、家に帰ると玄関に陽平の靴があった
「珍しいじゃん、陽平が家にいるなんて」
「おう、まな。だってお袋同窓会で、帰りが遅いから真珠ママにご飯作ってもらうの」
久しぶりの陽平と話をしてまなの心臓は今にも爆発しそうだった