王子様は隣のあいつ
「それでも好きって言えなきゃ本当に好きじゃないんじゃないの?この世の中、どんなに好きな人が居ても、相手の事を思ってても一緒に居られないことだってあるんだよ」


この時まなは、まだ陽平の事が好きなんだと実感した


そして和人とも陽平を忘れるために付き合ったことも…


「まな帰る…」


もうここにいてはいけない気がして家に戻った


玄関を開けようとすると、誰かに腕を捕まれた。


「まな?」


振り向くと和人だった

「いくら電話しても出ないから心配して……って泣いてるの?」


ヤバい!


どう言い訳しても誤魔化せない


「実はね…」


話をしようとしたら玄関のドアが開いた


「まな、帰って…」


そう言ってママは和人の顔をみた


「あら~アナタがまなの?」


「はい、相澤和人と言います。」


「立ち話もなんだから中入ったら」


「いいえ」


「ママ、まな達そこの公園で少し話してくるね」


ママは「待ってなさい」と言って上着を二人分持って来てくれた


まなは暑いからといったら「袖がないと寒いから」と和人をみた


ママから受け取った上着はちゃんと半袖だった


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